Out of fashion

三吉

2012年01月14日 21:30

開高健の記事を時々書きます。
宣伝屋であり、記者であり、小説家であり、釣り師である彼の生き方や言葉が好きなんです。


<OPAも良いけどこれも!>



オーパと言う本。
読まれた方はおられるのでしょうか?
冒頭の文章です。


 何かの事情があって
 野外に出られない人、
 海外に行けない人、
 鳥獣虫魚の話の好きな人、
 人間や議論に絶望した人、
 雨の日の釣り師・・・・・・
 すべて
 書斎にいるときの私に
 似た人たちのために


文章はもちろんですが、写真も惹きこまれる迫力があります。
ただ、最近の流れの中で、時折感じる事があります。
もう、少し古い感性なのかな、って。


 「『都会は石の墓場です。人の住むところではありません』
 と言うロダンの一言半句が肉迫する時、
 パリは”華麗な肥溜め”としか感じられない」
 

 初対面の人物の”生きる貪欲さ”をはかるやりとりとして、
 「キミはどこでも眠れるか?なんでも食べられるか?
 キミはスケベか?」


と言われてピンと来ない人の方が多い気がします。


 男はナ、自分の財布で飲むんャ。
 男になりたければそうするんやデ。
 上を見て生き、下を見て暮らさないかん。


 もう結構というまでにトコトンやるんャ。
 そうしているとある瞬間、何かがピカッと閃く。
 それで本当にそれがわかったということなんャ。
 量は質に転化するもんなんやデ。


 1.読め
 2.耳をたてろ
 3.両眼をあけたままで眠れ
 4.右足で一歩一歩歩きつつ左足で跳べ
 5.トラブルを歓迎しろ
 6.遊べ
 7.飲め
 8.抱け。抱かれろ。
 9.森羅万象に多情多恨でたれ
 

 人間は昨日にたいするときほど
 今日にたいして賢くなれない


 男の、顔は、ウィスキーが磨き上げる、
 ものなのです、それが、なければ、
 立派な、男には、なりませぬぞ


三吉は複雑です。
破天荒に遊ぶ。酒を喰らう。
ある意味不摂生であり、健康的でスマートな生き方ではないのでしょう。
そう、今の、そしてこれからの時代ではあきらかに・・・

だけど、ねぇ。
例え時代遅れでも、ねぇ。
そんな独り言が出てしまいます。

開高健が取材のためにパリに立ち寄った際、留学していた貧乏な若い友人にいろいろと案内してもらったそうです。
パリからニューヨークへと出発する朝、ホテルの前で見守るその若い友人に、何気なさそうに細長い白い封筒を手渡した、と。
その表には、


 「萬病之薬」
 (但シ少量ズツ服用ノ事)

と書いてあったそうです。

 「今開けたらアカン、家に帰ってからャ」

そう、”薬”は真新しい百ドル札が十枚でした。

 「気にせんでよろし・・・・・・
 私が若くて貧しかったころ、
 大人の誰かにしてもらいたかったことを
 やっただけのことデス」


まぁ、いろいろ考える一日でした。
私は駄目ですね。今の時代にそぐわないのかもしれません(笑)
まぁ、少しでも興味がでましたら、過去記事の彼の言葉でも。


 悠々と急げ


はい、そうします(笑)
ただ、しぶとく行きますよ。

よし、明日もきっと良い日!


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